ENo.3388 暴食の樹

名前が無くとも通称で十分事足りていたので、特定の名前はない。
元の世界ではブイブイ言わせ来たが、アンジニティではろくな養分が吸えないのもあって歩行雑草ていどの力である。
お前のためにやったんじゃない肥料を吸い取ってどんどんでかくなる、あの雑草程度である。
エネルギー不足なので料理と食べることを憶えた。言わば食虫植物状態。
人の味はまだ覚えていない。
ちなみに『食べる口』は耳の位置にあるアレ。

彼女にとって真の意味での食事とは力を使い、その時に主に大地の精気を吸い取ることである。
一度に吸い尽くせるだけ吸い尽くし、彼女が魔法を使った跡は向こう一年ぺんぺん草も生えることが出来ない。
なので同族の精霊はおろか、いろんな属性の精霊を母体ごと殺している。
もちろん世界＝養分としか思っていない。
当然憎まれているが、近づけば食い（吸い）殺されるのでその世界の住民はどうすることも出来なかった。
こんなのだがエネルギー変換は非常に悪く、木を一本枯らして小さな花を一つ咲かせるようなものである。
肉体と呼べるものを手に入れた時に、精霊の羽は無くなった。

最終的に、その小さな世界の大きな森を丸ごと道楽に使ったのが決定打で、世界から否定された。
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今、元の世界は彼女の残した魔法で徐々に力を付けてきているという。
全ては世界の筋書き通りだったのかもしれない。

非常に自分勝手な性格。協調性ゼロ。ごーいんぐまいうぇー。
他人ためとか、まず発想が出てこない。
自分か、養分か、敵（養分）か。しかない。
今まで自分の思い通りにならなかったのは魔法の研究ぐらいだったため、アンジニティには不満たらたらだが、生きていくためには……と彼女なりに頑張ってはいるようだ。
ただの草からの成り上がりが恐ろしく早かっただけで、この類の個体としてはかなり若造。
そのせいか普段は見下したような目をしているが、かなり感情的で意図しない顔芸が得意。
戦闘時には口が悪くなる。
帽子や服も体の一部。消耗すると色が悪くなって無くなる。
リンク先にてもう少し踏み込んだ設定有り。

肥えた大地を渇望し、壊れた壁を探している。

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